この記事の執筆者:レミスティック院長 安井基喜
目次
顔の歪み矯正を考えるの事前知識
「顔の歪みを矯正したい」と感じたとき、多くの方はまずインターネットで情報を探します。そこには「頬杖」「片噛み」「姿勢」「横向き寝」など、生活習慣を原因とする説明があふれています。
けれど、私がRemystiqueの院長として開業した当初、既に顔を押す小顔矯正が増えつつある中で、私の理論は骨格構造から、「顔は生活習慣で歪む」という巷の情報には疑念を持っていました。
その後、25年間というもの小顔矯正には安井式の持論を持ち続けて施術を続けて来ましたが、その持論が覆ることはありませんでした。
この記事では、医学的な調査結果も踏まえながら、「顔の歪みとは何か」「何が変えられて、何が変えられないのか」を、できるだけ正直にお伝えしていきます。
「顔の歪み」はどこまでを指すのか(定義のズレ)
まず整理しておきたいのは、「顔の歪み」という言葉の使い方です。
医学・歯学の世界では、骨格だけでなく、筋肉や脂肪・皮膚など軟部組織による左右差もまとめて「顔面非対称(facial asymmetry)」と呼ぶことが多くあります。
一方、ここで扱う小顔矯正としての「顔の歪み」は、もっと限定的な意味で使います。
頭蓋骨を含む顔面骨の配置そのものが左右非対称になっている「骨格レベルの歪み」を中心に考えて行きましょう。
また、それとは別に、生活習慣などで変わり得る「皮下組織レベルの変化」を切り分けて考察していきます。
生まれたての赤ちゃんの頭が教えてくれること
生まれたばかりの赤ちゃんの頭をよく見ると、「きれいな真ん丸」ではないことがほとんどです。
お子さんをお持ちのお母さんであればそれは経験済みの事だと思います。
赤ちゃんグッズでドーナッツ枕が売られている点からも、赤ちゃんの頭は生まれながらに「いびつである」または「いびつになりやすい」と想像が出来るかと思います。
実際の出産においては、赤ちゃんが産道を通るときの圧力や子宮の中での姿勢によって、頭の形=頭蓋骨=に(奇形と言う意味ではない)歪みが生じていると考えるのが自然なことだと思います。
私自身の子どもであっても、親せきや知り合いのこどもであっても、生まれた時点で何らかの歪みを持っています。
新生児の頭蓋骨の特徴
新生児の頭蓋骨は大人の骨格構造とは大きく異なります。
見るからに形が変わりやすそうな逆三角形の形をしています。そしてその骨の組織は柔らかく、分娩や胎内姿勢の影響を強く受けます。
健康な新生児を調べた研究では、程度の差はあっても頭蓋の非対称を持つ子どもは決して少なくないことが報告されています。
この段階ですでに、「頭蓋骨の形は人それぞれ違いがある」「多くの子どもが多少の歪みを持って生まれてくる」という前提が存在すると言えます。
頭の形に左右差があれば、眼窩や頬骨、下顎の位置関係にもわずかなズレが生じます。
顔全体で見ても、骨格レベルの歪みが生誕時点から存在していると考えるところから、小顔矯正を考えて行く必要が有ります。
成人の顔の歪みは「生活習慣」が原因なのか
では、大人になってから「顔が歪んできた気がする」と感じるとき、その原因はどこにあるのでしょうか。
インターネット検索をして、小顔矯正、顔、歪みなどの検索キーワードからヒットする記事を見ますと、「猫背」「頬杖」「片噛み」「横向き寝」など、生活習慣の影響とされる記事を非常に多く目にします。
ここに挙げられたような、「生活習慣」で顔は歪むのでしょうか?
生活習慣で顔が歪むという点について、私の知る限りでは医学的な根拠は乏しいようです。
成人の頭蓋骨の特性
成人の頭蓋骨は、成長期(13歳前後といわれる)を過ぎれば基本的な形態はほぼ固まります。
日常生活レベルの力では大きく変わりにくい構造になっています。
加齢による骨量変化や外傷・病的な要因を除けば、「生活習慣で頭蓋骨が歪む」と断定するのは、かなり強い言い方だと考えられます。
消費者庁でも、「医学的に頭蓋骨は動かない」という説から、頭蓋骨矯正と言う言葉を規制しています。
骨格と皮下組織を区別して考える
「顔の歪み」と表現しても、「変な顔(ヘンガオ)」意識的にしても顔は歪みます。
この様な、意図して顔を動かせる皮下組織と、意図して動かせない骨の組織とに大別することが出来ます。
「成長期までに作られた骨格としての歪み」と、「その上に乗っている皮下組織」を区別して考えることが重要です。
生活習慣で変わると言えるのは皮下組織の部分に過ぎません。
骨格のベースは主に生まれつきと成長過程で形作られ、生活習慣が影響しやすいのは、主に皮下組織側であると整理すると、話が見えやすくなるのではないでしょうか?
生活習慣で変わるのはどこまでか(皮下組織の話)
一方で、生活習慣が「見た目の左右差」に全く関係ないかと言えば、そうではありません。
片噛みや食いしばりが強い方では、顎を動かす筋肉「咬筋」などの咀嚼筋がアンバランスに発達します。
エラ張りのようにフェイスラインとして目立つことは、歯科や顎関節の分野でも指摘され、マウスピースの装着を勧められるケースもあります。
皮下組織への影響は検証が不十分
同じ側で頬杖をつき続けたり、同じ向きで長時間寝ていたりすると、皮膚や脂肪、筋肉にかかる圧力が偏ります。
たるみ方やむくみ方、しわの入り方が左右で違ってくることもあるかもしれません。
しかし、この点に置いても、どれだけ長い時間、持続的にそのような状態を続けたら影響が出るのか。
皮下組織には影響が出ないのか。その部分も検証されてはおらず明確では有りません。
この様な生活習慣や、骨格をはじめとした筋肉の付き方、発達、またはストレスによるこわばりは、個人差が大きいものです。
生活習慣との因果関係については個人個人で精査しないと簡単には類別することは出来ません。
変化するのは軟部組織のみ
ということで、生活習慣でもし何らかの変化が顔に現れた場合でも、それは「頭蓋骨が歪んだ」のではありません。
あくまで軟部組織の変化の問題でしか有りません。
であるにもかかわらず、顔の矯正として、顔に強い力を加える矯正に繋がるのは理解が出来ません。
生活習慣で変化したものであれば、エステ的なアプローチ、または整骨院、鍼灸院の行う施術方法が合っていると思います。
「生活習慣のせい」にすることで起こる問題
ここで一度、視点を変えてみましょう。
もし、顔の歪みをすべて「生活習慣のせい」にしてしまったら、小顔矯正の世界にどのような影響が考えられるでしょうか?
顔の歪みを生活習慣のせいにすることで、施術者側にとって「説明しやすく、責任を本人に返しやすい」構図が出来てしまう…ということは考えられないでしょうか?
施術者側の都合になっていないか
「頬杖や片噛みが原因です」「姿勢を直さないとまた歪みます」と伝えれば、生活指導としては分かりやすくなります。
また、施術効果をお客様の生活習慣に転嫁して、施術に通う事を勧めやすくするのでは?と疑ってしまいます。
「生まれつきの骨格としての歪み」としてしまうと、小顔矯正の意味がなくなってしまうのかもしれません。
最悪なケースですと、小顔矯正サロンの施術の技術的な問題を、お客様側にすり替えてしまいます。
「自分の習慣が悪いから歪んだ」「指導を守れない方が悪い」と、責任の所在をすべてお客様の側に置いてしまうことです。
レミスティックの施術が選ばれる理由
レミスティックの施術は、1時間12万円。
それでも全国からお客様がご来店され、平均4時間の施術を一番短くて週に一度、長い人ですと数か月に一度の施術となります。
その間、「前回の施術の効果が戻ってしまっている」というクレームが無いというのは何故でしょうか?
一般的な小顔矯正の単価と比較すると高額な施術であるにもかかわらず、また、職業もアルバイトなどの賃金が決して高額でない若い人たちも、施術に通うのを楽しみにして下さっています。
「鏡を見るのが楽しみになった」というお声もたくさんいただいています。
生活指導に頼らない小顔矯正
「週に〇回通わないと小顔矯正の効果が定着しない」「生活習慣も変えないと小顔矯正に影響が出る」その様なことをサロン側から言われた小顔矯正経験者の方もいらっしゃるかと思います。
レミスティックでは、そのような案内は一切しておりません。
その差はどこにあるのか。
次回、一般的な小顔矯正とRemystique院長が25年も継続しているオリジナル小顔矯正「審美小顔矯正」の違いについてお話ししましょう。
また審美小顔矯正の進化系として誕生したレミスティックの審美小顔矯正「Remystique Radiance Method(レミスティック・ラディアンス・メソッド)」についてもご紹介します。
